マイティ・ソー
マイティ・ソー(The Mighty Thor)は、アメリカ合衆国の出版社マーベル・コミックが刊行する複数のアメコミに登場するスーパーヒーローである。
北欧神話での同名の神トール(Thor)をベースとしており、アメリカン・コミックスシルバー・エイジのタイトル『Journey into Mystery』誌 #83 で初登場した。
ソーはトールの英語読みである。
キャラクター経歴
ソーは、アスガードの神々の王オーディンとミッドガルド(人間界)の女神ジョオド(ヨルズ)の間に生まれた。オーディンに引き取られ、世継ぎになるべく育てられた彼はアスガード最強の戦士と呼ばれるまでに成長した。しかし、その強大さゆえに傲慢なまでに増長していたソーは事あるごとに横柄な態度をとるようになってしまった。それを見かねたオーディンは、自分の息子が謙遜を覚える必要があると悟り、ソーの記憶を消し、右足に障害を持つ人間ドナルド・ブレイクへと転生させた。医者となったブレイクは、子供の頃から何故か北欧神話に心引かれ魅了されてきた。そして、休暇を使用したノルウェー旅行を楽しむブレイクは、その旅先で地球へ侵攻してきた土星人の先遣隊に遭遇する。洞窟に逃げ込んだブレイクであったが、入り口を塞がれ閉じ込められてしまう。そこに転がっていた杖ほどの長さの木切れを使って脱出を試みたが、非力なブレイクの力ではどうしようもなく途方に暮れる。そして、苛立って自暴自棄になり木切れを投げ捨てたその瞬間、奇跡が起こる。木切れは魔法のハンマー「ムジョルニア」(英読みでのミョルニル)に変貌し、それと共にかつての姿と記憶を取り戻してソーとなったブレイクは、その力を使って土星人達を一蹴する。
その後帰国したブレイクは、看護婦のジェーン・フォスターと共に医師として病気の人々を救いつつ、ムジョルニアを使ってソーとなり侵略者から人々を守る二重生活を送ることとなった。地球のソーの存在はすぐに、彼の義弟で宿敵のロキに知られ、彼はソーを倒すために幾度となく現実世界を訪れる。またロキはアブソービングマン、レッカー、デストロイヤーを送り込んだ。さらにロキはハルクをけしかけてソーを倒すことを謀り、これがアベンジャーズ結成の理由となる。
初期のソーの敵には他に、レッド・アーミー、Zarrko、ラジオアクティブマン、ラヴァマン、コブラ、ミスター・ハイド、エンチャントレスとエクスキューショナー、グレイ・ガーゴイルなどがある。
ソーはジェーン・フォスターと恋に落ち、父親に背いて、アスガードへの帰還を拒否する。また、ソーが生まれながらにして地球に親近感を持っている理由は、実は彼が大地の女神の息子であるからだということが明らかにされる。
パワーと能力
- 寿命
- イドゥンの金のリンゴを定期的に摂取することで、寿命を伸ばし不老の体を得ている。
- 身体能力
- ソーは、アスガード最強とまで謳われるほど怪力を誇る。それは人間の比ではなく、マーベル最強の怪力の持ち主とも言われるハルクと双璧をなす程。それと共に、スタミナや体強度もマーベル最強クラスの力を持ち、並みの相手では全くダメージを与えられない。
- 格闘能力
- ソーの近距離戦での格闘能力は非常に高く、ハンマーや剣や棍棒といった武器の扱いに長けている。
- 知的能力
- 神としての長い経験のおかげで、非常に高い戦略的知識と直感力がある。
- ムジョルニア(Mjolnir、ミョルニル)
- 神秘の力を秘めた魔法のハンマー。アダマンチウム並みの高い強度を誇り、ソーと同等以上の高潔な心の持ち主でなければ持ち上げることが出来ない。普段は、足に障害のあるブレイクの杖の姿になっており、これを地面に叩きつける事でムジョルニアになる。ソーへ変身するための鍵としての役割を持つ。地球上では60秒以上手離すと変身が解けてしまう。
- 武器として使用する他に、ソーの力を増強させ、以下のようなスーパーパワーを与える。
- 雷雨や嵐を起こし、またそれを鎮める天候操作の力
- 稲妻を発生させて打ち出す。
- エネルギーの放射と吸収
- 飛行能力
- 物質操作
- 次元間及び時間軸の移動
関連キャラクター
詳細は「:en:List of Thor supporting characters」を参照
交流
- オーディン(Odin)
- アスガードの神々の王にして、ソーの父親。オーディンフォースと呼ばれる非常に強力な魔力の持ち主だが、この力を使いすぎると冬眠状態になってしまう。予知能力を持つ2羽のカラスを使い魔として連れており、「運命の槍」という武器を使う。彼の持つ剣は非常に強力な力を秘めているが、鞘から抜いた瞬間に「神々の黄昏(ラグナロク)」が発動する為、使用されたことはない。威厳ある高潔な人物で、その手腕でアスガードを数千年もの間統治してきた。北欧神話オリジナルのオーディンとは、若干設定が異なっている点がある。
- ボルダー(Balder)
- オーディンとフリッガの息子でソーの異母兄弟。ソーとは、互いに信頼しあう親友。アスガードで最も勇猛な戦士と呼ばれ、ヤドリギ以外には殺すことが出来ない肉体を持っている。
- 「ボルダー」とは、バルドルの英語読み。
- シフ(Sif)
- ソーの元許婚である狩りの女神。冥界ヘルへ落ちた際には勇気を示して初めてムジョルニアを持ち上げる事に成功したソーによって救い出された。当初はソーに恋心を抱いており、パートナーを務めたこともあったが、現在はソーとは距離を置いて良き友人として接している。一時期、ジェーン・フォスターを救うために融合していたことがあるが、現在は分離している。
- ジェーン・フォスター(Jane Foster)
- ドナルド・ブレイクの同僚である女性看護士。ブレイクは、右足が不自由であるという身体的コンプレックスの為に彼女へアプローチ出来ずにいたが、ソーとなって自信を回復した後、愛し合う仲になった。当初ブレイクは、自分がソーであることを隠していたが、後に告白した。
- ブレイクと結ばれるために神になる試練を受けるが、達成できず、オーディンの配慮で記憶を消されて人間界に戻され、ブレイクそっくりの医師と結婚した。病魔に襲われ死の危機に瀕していた所を、シフが融合することで命を取り留め、かつての記憶を取り戻している。その後、看護士から医師に転職し、再びソーの転生体であるジェイク・オルスン(Jake Olson)の同僚となり、その正体に気づきながらもそれを見守っている。一時期、アベンジャーズの主治医をしていた為、アイアンマンの正体も知っている。
- ハーキュリース(Hercules)
- ギリシャ神話の英雄であり神であるヘラクレス。同じ神を基にしたヒーローであるソーとは、喧嘩仲間でありアベンジャーズの同僚である。ソーと同様、人間離れした怪力を誇り、さまざまなスポーツ競技に長けている。2006年のクロスオーバー『シビルウォー』では、死亡して不参加だったソーの代わりとしてMr.ファンタスティックが作ったクローン・ソーを見て憤怒し、一騎打ちの末それを撃破した。
- ベータレイ・ビル(Beta Ray Bill)
- 二人目のソー。異星人の戦士で、ムジョルニアを持ち上げて己の高潔さを証明し、オーディンから雷神の力とハンマー「ストームブレイカー」(Stormbreaker)を与えられた。
- アベンジャーズ(Avengers)
- ロキがハルクを利用してソーを倒そうとしたのがきっかけで結成されたヒーローチーム。以降、ソーは一時的な脱退期はあるものの、キャプテン・アメリカとアイアンマンと共にビッグ3と呼ばれるチームの中心人物になっている。
ヴィラン
- ロキ(Loki)
- ソーの義弟にして、最大の強敵。元々は巨人族の息子だが、オーディンの養子に入り育てられた。後に王になることを約束され才能もあるソーを妬み、亡き者にしようと策略をめぐらせる。神であるため、人間離れした身体能力を持ち、オーディンに次ぐとまで言われる高い魔力を持っている。しかし、他のヴィランと共謀し策略を駆使して戦うことが多く、自分自身が戦うことはあまりしない。自分の目的の為には、手段を選ばない卑劣漢。最近女体化した。
- サーター(Surtur)
- 世界の終わりに現れるとされる火の巨人で、かなりの強敵。その力は強大で、基本的にソーの敵であるロキが彼を倒す為にソーと共闘したほど。
- ラグナロク(Ragnarok)
- 2006年のクロスオーバー「シビルウォー」で、スクラル人によって作られたソーのクローン。
- イミール(Ymir)